チラシデザインを始める前に決めること
デザインソフトを開く前に、まず次の3点を決めましょう。
- 誰に見てほしいのか
- 何を一番伝えたいのか
- 見た人に何をしてほしいのか
例えば、新作スイーツのチラシなら、商品の写真と販売期間が主役です。地域イベントなら、イベント名、開催日時、会場をすぐ見つけられるようにする必要があります。
掲載したい情報を先に整理しておくと、文字を詰め込みすぎる失敗を防げます。
チラシとフライヤーの違い
チラシとフライヤーは、どちらも商品やイベントを告知する一枚ものの印刷物です。明確な区別はありませんが、使われる場面に少し違いがあります。
「チラシ」は店舗のセール、求人、地域のお知らせなど、幅広い用途で使われる言葉です。「フライヤー」はライブ、展示会、期間限定イベントなど、デザイン性を重視する場面でよく使われます。
参考デザインを探すときは、「チラシ デザイン」だけでなく「フライヤー デザイン」でも検索すると、より多くのアイデアを見つけられます。
誰に何を伝えるかを整理する
同じチラシでも、目的によって目立たせる情報は変わります。
| 用途 | 最初に見せる情報 | 補足する情報 |
|---|---|---|
| カフェの新商品 | 商品写真、商品名 | 価格、販売期間、店舗情報 |
| イベント告知 | イベント名、開催日 | 会場、出演者、申込方法 |
| 求人募集 | 職種、給与、勤務場所 | 勤務時間、条件、連絡先 |
| セール告知 | 割引率、対象商品 | 開催期間、注意事項 |
| 教室・スクール | 講座内容、対象者 | 体験日、料金、申込方法 |
すべてを同じ大きさで配置すると、読み手はどこから見ればよいか迷ってしまいます。「3秒だけ見ても内容が伝わるか」を基準に、情報の順番を決めてみてください。

おしゃれなチラシデザインを作る6つのコツ
一番伝えたい情報をひとつに絞る
チラシの中で最も大きく見せる情報は、基本的にひとつです。
商品名、価格、開催日、割引率をすべて同じ大きさにすると、どれも目立たなくなります。まずは情報を次の3段階に分けましょう。
- 一番伝えたいメイン情報
- 興味を持った人に読んでほしい補足情報
- 住所や注意事項などの詳細情報
例えば、期間限定メニューなら、料理の写真と商品名を大きく見せ、価格と販売期間をその近くに配置します。店舗住所や営業時間は下部にまとめると、視線の流れが自然です。
配色は3色程度にまとめる
色を増やしすぎると、にぎやかというより雑然とした印象になりがちです。迷ったときは、次の3色を基本にするとまとまりやすくなります。
- 背景に使うベースカラー
- ブランドやテーマを表すメインカラー
- 価格や申込情報を目立たせるアクセントカラー
カフェや焼き菓子のチラシなら、アイボリーを背景にして、ブラウンやオリーブグリーンを組み合わせると落ち着いた印象になります。
美容サロンなら、白や淡いベージュをベースに、くすみピンクやゴールドを少量使うと上品です。アクセントカラーは全体に広げず、価格、日付、ボタンなどに限定しましょう。
フォントは2種類までにする
フォントも色と同じで、種類が多いほどおしゃれになるわけではありません。
基本は、タイトル用と本文用の2種類で十分です。タイトルに明朝体、本文にゴシック体を使うと、上品さと読みやすさを両立できます。
装飾の強いフォントは、短いタイトルや数字だけに使うのがおすすめです。住所や注意事項まで個性的な字体にすると、小さいサイズで読みにくくなります。
写真と文字の位置をそろえる
文字や写真が微妙にずれていると、それだけで手作り感が強く見えてしまいます。
タイトル、本文、写真の端を同じ線上にそろえ、要素同士の間隔も統一しましょう。写真を複数使う場合は、大きさや角丸のルールをそろえると整って見えます。
中央揃えと左揃えを一枚の中で何度も切り替えず、基本の配置ルールを決めておくのがポイントです。
余白をデザインとして使う
空いている場所を見ると、つい文章やイラストを追加したくなります。しかし、余白には情報を目立たせる役割があります。
商品写真の周囲に余白があると輪郭が見えやすくなり、タイトルの周囲に余白があると内容を瞬時に理解できます。
写真を選ぶときも、被写体が画面いっぱいに写っているものより、左右や上部に文字を置けるスペースがある構図のほうがチラシ向きです。
行動につながる情報を目立たせる
チラシを見て興味を持っても、予約方法や開催場所が分からなければ行動につながりません。
次の情報は、一か所にまとめて見つけやすくしましょう。
- 開催日や販売期間
- 価格や割引内容
- 店舗名や会場
- 予約方法
- 電話番号やWebサイト
- QRコード
QRコードの周囲に文字や模様を詰めると読み取りにくくなります。周囲には十分な余白を残し、印刷後に実際のスマートフォンで読み取れるか確認してください。

チラシ背景と写真素材の選び方
チラシの背景は、雰囲気だけでなく文字の読みやすさにも影響します。
きれいな背景を選んでも、文字が読めなければ告知物としては機能しません。背景と写真を選ぶときは、主役、文字、余白のバランスを確認しましょう。
写真を背景に使う場合
写真を全面に配置すると、店舗やイベントの雰囲気をひと目で伝えられます。ただし、明暗差が大きい写真に文字を直接置くと、文字の一部が背景に埋もれてしまいます。
読みやすくする方法は次のとおりです。
- 写真全体を少し暗くして白文字を重ねる
- 写真の上に半透明の色を重ねる
- 空、壁、テーブルなどの余白に文字を置く
- 文字の後ろに白や黒のボックスを敷く
- 背景をぼかして被写体と文字を目立たせる
白文字には暗めの背景、黒文字には明るい背景を合わせるのが基本です。文字に強い影や縁取りを加える前に、写真の明るさや文字位置を調整してみましょう。
商品や料理を主役にする場合
商品や料理を紹介するチラシでは、背景よりも被写体をはっきり見せることが大切です。
白い商品を白背景に置くと輪郭が見えにくいため、淡いグレーやベージュを合わせます。暗い商品なら、明るい背景を選ぶと形が伝わりやすくなります。
スイーツや料理の場合は、背景に食器、小さな植物、布などを添えると雰囲気が出ます。ただし、小物を増やしすぎると料理より背景に目が向いてしまうため、主役の周辺はすっきりさせましょう。
商品写真をきれいに見せる撮影方法や構図は、「売れる商品画像の作り方」も参考になります。
フリー素材を使うときの注意点
「チラシ 背景 フリー素材」で検索すると、無料の写真やイラストが多数見つかります。
ただし、無料素材だからといって、あらゆる用途に自由に使えるとは限りません。ダウンロード前に次の条件を確認してください。
- 商用利用が認められているか
- クレジット表記が必要か
- 素材の加工が認められているか
- チラシや広告への使用が可能か
- 印刷部数や利用地域に制限がないか
利用規約が分かりにくい素材は、企業や店舗の広告には使わないほうが安心です。背景素材を選ぶときは、デザイン性だけでなく利用条件もセットで確認しましょう。
PicWishでチラシ用の写真を加工する方法
チラシ全体の文字組みや細かなレイアウトは、専用のデザインツールやPowerPointで作成できます。
一方、背景が散らかった商品写真を切り抜いたり、チラシの雰囲気に合う背景を作ったりしたいときは、PicWishを使うと主役画像を準備しやすくなります。
写真の背景を切り抜く
まずは、チラシの主役にしたい商品、料理、人物の写真を用意します。
元の写真に室内の家具や不要な小物が写っている場合は、PicWishの背景透過ツールに画像をアップロードして、被写体を切り抜きます。
背景を透明にしておけば、チラシのテーマカラーに合わせて無地の背景を敷いたり、別の写真と組み合わせたりできます。
切り抜き後は、商品の細い部分、透明な容器、人物の髪の毛などが不自然になっていないか確認しましょう。

チラシに合う背景を作る
撮影場所を用意できない場合は、PicWishのAI背景生成ツールで、商品写真に合う背景を作成できます。
画像をアップロードしたら、作りたい場所、色、光、雰囲気、余白の位置を文章で指定します。
例えば、スイーツのチラシなら、次のような指示が使えます。
白い大理石のテーブル、やわらかな窓辺の自然光、淡いクリーム色とピスタチオグリーン、上部にタイトルを入れる広い余白、清潔感のある日本のカフェ広告風
美容アイテムなら、次のように変えられます。
淡いベージュのスタジオ背景、自然な影、白い小さな花、上品でミニマルな雰囲気、右側に商品、左側に文字を入れる余白
背景の方向性に迷った場合は、「AIで商品背景を自動生成・合成できるサイト・アプリ5選」に掲載されている背景例も参考になります。
生成した画像では、商品の形、色、ロゴ、パッケージ文字が元の写真から変わっていないか確認してください。実在の商品を宣伝する場合は、見た目が異なる画像をそのまま使わないようにしましょう。

文字を置くための余白を作る
気に入った写真があっても、被写体が中央に大きく写っていると、タイトルを置く場所がありません。
そのようなときは、PicWishのAI画像拡張ツールで左右や上下の背景を広げ、文字を配置するための余白を作ります。
横に余白を追加すれば、商品を片側に寄せたレイアウトを作れます。上部を広げれば、タイトルやキャッチコピーを置きやすくなります。
拡張部分には元の写真にない内容が生成されるため、柄、家具、食器、人物の手などに不自然な部分がないか確認してください。

レイアウトツールに読み込む
写真の準備ができたら、レイアウトツールに読み込みます。
PicWishは、商品写真の切り抜き、背景作成、余白の追加といった主役ビジュアルの準備に向いています。完成した写真に商品名、価格、開催日、店舗情報、QRコードなどを加える作業は、チラシ作成ツールやPowerPointで行うとスムーズです。
写真加工と文字組みを一つのツールだけで済ませようとせず、作業を分けると仕上がりを調整しやすくなります。
チラシ作成に使える無料ツール4選
チラシ作成ツールを選ぶときは、テンプレート数だけでなく、何をどこまで作りたいかを考えましょう。
| ツール | 得意なこと | 向いている人 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| PicWish | 写真の切り抜き、背景生成、余白の拡張 | 自分で撮影した商品や料理の写真を使いたい人 | チラシ全体の細かな文字組みは、別のレイアウトツールを併用すると便利 |
| ラクスル オンラインデザイン | 日本向けテンプレート、レイアウト、印刷注文 | デザインから印刷まで一つの流れで進めたい人 | 印刷料金や入稿条件は注文内容によって異なる |
| Fotor | チラシテンプレート、文字編集、AIを使ったデザイン作成 | ブラウザで短時間に初稿を作りたい人 | テンプレートや機能によって利用条件が異なる |
| VistaCreate | おしゃれなテンプレート、印刷物とSNS向けデザイン | イベント、美容、飲食など雰囲気重視のチラシを作りたい人 | 一部の素材や機能は有料プラン向け |
用途別に選べば迷いにくい
商品写真をきれいに整えたいならPicWish、デザインから印刷注文まで進めたいならラクスルが分かりやすい選択です。
AIを使ってチラシの初稿をサクッと作りたい場合はFotor、テンプレートの雰囲気を重視するならVistaCreateが候補になります。
どのツールにも無料で使える範囲と有料機能があります。高解像度保存、印刷用PDF、素材の商用利用、透かしの有無などは、作成前に各サービスの最新条件を確認してください。
PowerPointの無料テンプレートでチラシを作る方法
普段からPowerPointを使っているなら、無料のチラシテンプレートを利用して作成する方法もあります。
専用ソフトほど多くの装飾機能はありませんが、文字、写真、図形を自由に配置でき、操作に慣れている人には扱いやすい方法です。
用紙サイズと向きを設定する
最初に、印刷する用紙に合わせてスライドサイズを設定します。
- 「デザイン」タブを開く
- 「スライドのサイズ」を選ぶ
- 「ユーザー設定のスライドのサイズ」を開く
- A4やA5などのサイズを選ぶ
- 縦向きまたは横向きを設定する
サイズを設定する前にデザインを作り込むと、後から写真や文字の位置がずれることがあります。用紙サイズは最初に決めておきましょう。
PicWishで加工した写真を配置する
背景透過したPNG画像や、AI背景を合成した商品写真をPowerPointに挿入します。
切り抜いた商品画像は背景色の上に自由に配置できるため、テンプレートの配色に合わせやすくなります。写真の縦横比を変えず、四隅から拡大・縮小しましょう。
その後、テキストボックスでタイトル、価格、開催日を追加します。タイトル、本文、詳細情報の文字サイズに差をつけると、情報の優先順位が伝わりやすくなります。
PDFに書き出す前に確認すること
完成後は、そのまま印刷せず、PDFに書き出して全体を確認しましょう。
- フォントが別の書体に置き換わっていないか
- 画像がぼやけていないか
- 文字やロゴが用紙の端に寄りすぎていないか
- 背景が用紙の端まで届いているか
- QRコードを読み取れるか
- 印刷会社が指定する形式に合っているか
家庭用プリンターでは、用紙の周囲に白い余白が出ることがあります。フチなし印刷や印刷会社への入稿を予定している場合は、使用するプリンターや印刷サービスの仕様を確認してください。
よくある失敗と直し方
写真に文字が埋もれて読めない
写真の上に文字を置いたとき、一部だけ読みにくくなる場合は、文字に強い縁取りを加える前に背景を調整しましょう。
写真を少し暗くする、背景をぼかす、半透明の色を重ねる、文字を余白へ移動するといった方法があります。
写真全体を暗くしたくない場合は、文字の後ろだけに半透明のボックスを敷くと、被写体の印象を残しながら読みやすくできます。
情報が多くてごちゃごちゃする
情報が多すぎると感じたら、まず文章を短くします。
チラシには、すべての説明を掲載する必要はありません。商品の詳細、長いプロフィール、詳しいアクセス方法などはWebページへ掲載し、QRコードで案内する方法もあります。
同じ内容をタイトル、本文、写真内の文字で繰り返していないかも確認しましょう。重複した情報を削るだけで、余白を確保しやすくなります。
印刷すると写真が粗く見える
画面上ではきれいでも、印刷すると写真がぼやける場合があります。小さな画像を大きく引き伸ばしたことが主な原因です。
できるだけ元サイズの大きい写真を使い、SNSから保存した圧縮画像やスクリーンショットは避けましょう。
元画像が小さい場合は、PicWishの画像拡大ツールで解像感を整える方法もあります。ただし、高画質化した画像も原寸で確認し、商品ラベルや小さな文字が不自然になっていないかチェックしてください。
印刷前のチェックリスト
| チェック項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| タイトル | 少し離れた場所からでも読めるか |
| 写真 | 暗すぎないか、粗くなっていないか |
| 背景 | 文字や商品の見やすさを邪魔していないか |
| 配色 | 色を使いすぎていないか |
| フォント | 種類が多すぎないか、小さすぎないか |
| 日付・価格 | 数字や曜日に間違いがないか |
| 店舗情報 | 住所、営業時間、電話番号が最新か |
| QRコード | 印刷した状態で読み取れるか |
| 余白 | 文字やロゴが用紙の端に寄りすぎていないか |
| 素材の権利 | 写真やフリー素材を広告に使用できるか |
| AI加工画像 | 商品の形、色、ロゴ、文字が元画像と一致しているか |
| 出力形式 | 印刷先が指定するPDFや画像形式になっているか |
画面だけで確認せず、一度原寸サイズでテスト印刷するのがおすすめです。自分では気づきにくい誤字や読みにくさもあるため、可能であれば第三者にも見てもらいましょう。
まとめ
おしゃれなチラシデザインを作るポイントは、装飾を増やすことではなく、情報、色、フォント、写真、余白のルールをそろえることです。
まずは伝えたい内容を整理し、主役となる写真を一枚決めましょう。写真の背景が散らかっている、文字を置く余白がないという場合は、PicWishで切り抜きや背景生成、画像拡張を行ってからレイアウトすると作りやすくなります。
最後に価格、日付、連絡先、QRコードを確認し、原寸でテスト印刷すれば完成です。




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